一級建築士事務所
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2013年11月5日>
福岡県春日市春日原北町2-20-21 春日原パークマンション513号室
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<2013年6月22日 「仕事」コンペ応募案 更新>
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業務内容
1.建築の企画・設計・監理
2.木造住宅耐震診断と耐震改修
3.リフォーム・リノベーション・コンバージョン
4.インテリアデザイン
下のようなことでお悩みの方、当事務所に一度ご連絡ください。
小規模でも親身になって設計をしてくれる事務所をお探しの方
設計打ち合わせにじっくりと付き合ってくれる事務所をお探しの方
設計監理をきちんと厳しくしてくれる事務所をお探しの方
完成後も引き続き相談に乗ってくれる事務所をお探しの方
設計者との出会いはお見合いみたいなものです。
信頼しあえればいい建築になります。
信頼していただく方のために精一杯の力を注ぎます。
CONCEPT
建築を造ることは
建築主と設計者の社会へのメッセージです。
安心して過ごせる空間であることが建築の原点だと思います。
その空間のフォルム・テクスチャー・陰影・空気の流れなど
さまざまなエレメントが記憶として残ります。
記憶に残る建築
このコンセプトで
建築に取り組んでいます。
今住んでいる住宅の耐震診断問診表と耐震改修
昨年、建築基準法で構造基準が変わりました。
それに伴って木造住宅に対しても耐震診断を行って耐震性能を計算し、決められた数値以下の住宅には構造壁などを増やすことで耐震性能を高めるような指導が国土交通省から出ました。
耐震診断方法は、精密診断法と一般診断法の2種類が用意されていて、通常は後者の一般診断法で診断しています。
その診断方法は我々のような建築の専門家が対応するようになっていますが、その前にご自分で診断できる「耐震診断問診表」(財団法人 日本建築防災協会発行)というのがあります。
問診表の中に選択する項目ごとに評点が0、1という数値が与えられていて、最終的にこの評点の合計でどういう対応をとったらいいのかが分かるようになっています。
下にその表を記載しますので、もしご自宅の耐震性がご心配であれば、ここでちょっと診断してみてください。
全部で10通りの問診があります。なお設問の後の数値は評点です。
T-建てたのはいつ頃ですか?
・建てたのは1981年6月以降 1
・建てたのは1981年5月以前 0
・よく分からない 0
【説明】1981年6月に建築基準法が改正され、耐震基準が強化されました。
1995年阪神淡路大震災において、1981年以降建てられた建築物の被害が少なかったことが報告されています。
U-いままでに大きな災害に見舞われたことはありますか?
・大きな災害に見舞われたことが無い 1
・床下浸水・床上浸水・火災・車の突入事故
大地震・崖上隣地の崩落などの災害に遭遇した 0
・よく分からない 0
【説明】ご自宅が長い風雪の中で、床下浸水・床上浸水・火災・車の突入事故・大地震・崖上隣地の崩落などの災害に遭遇し、わずかな修復だけで耐えてきたとしたならば、外見では分からないダメージを蓄積している可能性があります。
この場合専門家による詳しい調査が必要です。
V-増築について
・増築していない。又は、建築確認など必要な手続きをして増築を行った。 1
・必要な手続きを省略して増築し、又は増築を2回以上繰り返している。
増築時、壁や柱を一部撤去するなどした。 0
・よく分からない 0
【説明】一般的に新築してから15年以上経過すれば増築を行う事例が多いのが事実ですが、その増築時、既存部の適切な補修・改修・増築部との接合をきちんと行っているかどうかがポイントです。
W-傷み具合や補修・改修について
・傷んだところは無い。または、傷んだところはその都度補修している。 1
・老朽化している。腐ったり白蟻の被害などが不都合が発生している。 0
・よく分からない 0
【説明】お住まいになっている経験から、建物全体を見渡して判断してください。
屋根の棟・軒先が波打っている、柱や床が傾いている、建具の建て付けが悪くなったら老朽化と判断します。
また、土台をドライバーなどの器具で突いてみて「ガサガサ」と言う音が聞こえれば腐ったり白蟻の被害にあっています。
特に建物の北側と風呂場廻りは念入りに調べましょう。白蟻は、梅雨時に羽蟻が集団で飛び立ったかどうかも判断材料になります。
X-建物の平面はどのような形ですか?(1階の平面形状に着目します)
(この場合、多少の凸凹は無視してかまいません)
・どちらかというと長方形に近い平面 1
・どちらかというとLの字・Tの字など複雑な平面 0
・よく分からない 0
【説明】整形な建物は欠点が少なく、地震に対して建物が強い形であることはよく知られています。反対に不整形な建物は地震に比較的弱い形です。
そこでまず、ご自宅の1階平面図が大まかに見て、長方形もしくは長方形とみなせるか、L字形・コの字形等複雑な平面になっているのか判断してください。
現実の建物は凸凹が多く判断に迷うところですが、ア)約91cm(3尺)以下の凸凹は無視しましょう。 イ)出窓・突出したバルコニー・柱付物干しバルコニーなどは無視します。
Y-大きな吹抜けがありますか?
・一辺が4m以上の大きな吹抜けはない 1
・一辺が4m以上の大きな吹抜けがある 0
・よく分からない 0
【説明】外見は形の整っている建物でも大きな吹抜けがあると、地震時に建物をゆがめる恐れがあります。
ここで言う大きな吹抜けとは、一辺が4m(2間)を超える吹抜けを言います。これより小さな吹抜けは無いものと扱います。
Z-1階と2階の壁面が一致しますか?
・2階外壁の直下に1階の内壁または外壁がある。または平屋建てである。 1
・2階外壁の直下に1階の内壁又は外壁が無い
0
・よく分からない 0
【説明】2階の壁面と1階の壁面が一致していれば、2階の地震力はスムーズに1階壁に流れます。
2階壁面の直下に1階壁面が無ければ、床を 介して2階の地震力が1階壁面に流れることになり、床面に大きな負荷がかかるため、大地震時には床から壊れる恐れがあります。
枠組み工法の木造(ツーバイフォー工法)は床の耐力が大きいため、2階壁面の直下に1階壁面が無くても得点1とします。
[-壁の配置はバランスが取れていますか?
・1階外壁の東西南北どの面にも壁がある 1
・1階外壁の東西南北各面のうち、壁が全く無い面がある 0
・よく分からない 0
【説明】壁の配置が片寄っていると、同じ木造住宅の中でも壁の多い部分は揺れが小さく、壁の少ない部分は揺れが大きくなります。
そして揺れの大きい部分から先に壊れて行きます。
ここでいう壁とは約91cm(3尺)以上の幅を持つ壁です。狭い幅の壁はここでは壁とみなしません
\-屋根葺材と壁の多さは?
・瓦など比較的重い屋根葺材であるが、1階に壁が多い。
または、スレート・鉄板葺・銅板葺など比較的軽い屋根
葺材である。 1
・和瓦・洋瓦など比較的重い屋根葺材で、1階に壁が少ない。 0
・よく分からない 0
【説明】瓦は優れた屋根葺材の1つです。
しかし、やや重いため採用する建物ではそれに応じた耐力が必要です。
耐力の大きさは概ね壁の多さに 比例しますので、ご自宅は壁が多い方かどうか判断してください。
]-どのような基礎ですか?
・鉄筋コンクリートの布基礎又はベタ基礎・杭基礎 1
・その他の基礎 0
・よく分からない 0
【説明】鉄筋コンクリートによる布基礎・ベタ基礎・杭基礎のような堅固な基礎は、そのほかの基礎と比べて同じ地盤に建っていても、また同じ地震に遭遇しても丈夫です。
改めてご自宅の基礎の種別を見直してください。
判定 @〜Iまでの評点を合計します。
評点の合計 10点 → ひとまず安心ですが、念のために専門家に診てもらいましょう。
8〜9点 → 専門家に診てもらいましょう。
7点以下 → 心配ですので、早めに専門家に診てもらいましょう。
この設問の中で判断に迷いそうなところや分かりにくいところといえば、「X-の建物形状」「\-屋根葺材」「]-基礎の形状」だろうと思います。
「X-の建物形状」は説明に有るように、約91cm程度の凸凹は無視しても構造的には支障が無いので、小さな凸凹は無いものと見ればいいでしょう。
「\-屋根葺材」の屋根葺材の名称のうち、スレートは何を指すのかお分かりになりにくいことと思います。
本来はスレートという薄い石を指します。
昔は、そのスレート材で屋根の仕上げをしていましたのでこの名称が残っていますが、現在ではコロニアルという商品名のほうが分かりやすいでしょう。薄い色のついたセメント状の板を何枚も屋根に載せて張っている住宅をよく目にされると思いますが、その屋根材のことをさしています。
「]-基礎の形状」の基礎の種類ですが、布(ぬの)基礎とは断面が逆T形になっている基礎の形状を言います。昔からよく採用されて来た基礎の形状です。
最近は鉄筋を入れることが一般的になっていますが、昔は鉄筋を入れないことが多かったようです。コンクリート造ではなくブロックの基礎もまだまだ見ることがあります。
ベタ基礎とは、内部の全てが鉄筋コンクリート造で作られている基礎です。地盤がやや悪いところでよく採用されています。
この基礎の形状は比較的最近、一般的に採用されていますので、ベタ基礎の住宅はわりと最近建ったと考えていいようです。
「[-壁の配置」の壁バランスの説明文の中で「91cm幅以下の壁は壁とは見ない」と書かれていますが、この意味は、筋交いを使う軸組み工法を前提にしています。
筋交いは地震時に引っ張りや圧縮の時に働いて建物の変形や倒壊をふぐ役割の斜めの木材のことを差しますが、通常は壁の中に隠れています。
しかし幅の狭い壁であれば斜めの角度がどんどん起きてきますので、角度が緩い筋交いでは引っ張りにも圧縮にも抵抗する力が弱くなるので幅の狭い壁はカウントしないとしているわけです。
ちなみに筋交いではなく構造用合板で耐震性を確保できる最低壁幅は60cm以上です。
この評点の結果は、どれも見ても専門家に診てもらいましょうというようになっていますが、特に7点以下の人は要注意です。
精密診断法の場合は、壁以外の窓の腰壁や窓や出入り口上部の小壁なども地震時の有効に働く壁(そのための条件はあります)とし
てカウントしますが、こちらの診断法はかなり構造の知識が要求されますし時間もかかりますので、我々が耐震診断をする場合は一般耐
震診断法を利用しています。
木造住宅の耐震性を高めるためには、以前は筋交いの数だけを満たして置けばよかったのですが、昨年の法改正以来、筋交いの配
置バランスが重要になりました。
特に建物のX方向Y方向の其々の端部から1/4までの範囲にバランスよく配置することが耐震性能を向 上させるためには非常に重要になってきています。
既存住宅の耐震診断をすると、1981年以前の住宅の場合、診断した結果、そのほぼ100%は地震時に倒壊する恐れありと出てしま
います。
その評価は「上部構造評点」という名称で数値化されたものが4段階で判定されます。
その4段階とは、上部構造評点の数値から 1.5以上 :倒壊しない
1.0〜1.5未満 :一応倒壊しない
0.7〜1.0未満 :倒壊する可能性がある
0.7未満 :倒壊する可能性が高い
新築の場合、この上部構造評点を1.5以上になるように設計を行いますが、既存の家屋を1.5以上にすることは非現実的と
言っていいでしょう。壁だらけになってしまう可能性が大きいので、既存家屋の場合、1.0まで上部構造評点的をアップさせること が改修の目標になります。
適切な耐震診断を行い、現在の構造評点を把握して後に、この評点を1.0までアップさせるためには何処に耐震壁を増やせばいいの か、屋根材をもっと軽い材料に変えられるか、基礎は問題ないのか、など多角的な検討が必要になります。
そして何よりも大事になのは、 バランスのいい耐震壁の配置を検討することです。
その結果、いままで壁が無かったところに壁が出来たりしますので何かと不自由な思いをすることになるかもしれませんが、ご自宅を
長く使くための改修ですので、専門家と意見を交わしながら納得の行く方向で取り組まれることをお薦めします。
設計事務所はどんなことしてるの? (通常の木造住宅の場合)
設計事務所の仕事は建築の設計依頼を受けて建築主の代理者として設計から設計監理を行い、依頼者に建築を提供することが主な業務です。
建築主の意向を聴き取り、その上で経験と知識から捻出したアイデアを提案します。
これはプレゼンテーションという言葉で表現されていますが、この段階が基本設計といわれる部分に当たり、設計者にとってもイメージした建築物を具現化する重要なフェーズであり、設計者の個性やコンセプトなどが最もピュアーな形で現れる段階です。
基本設計段階での様々なアイデアやデザインを考え出すためにエスキスといわれるスケッチを日々何枚も繰り返し作成します。
すぐにアイデアが出るときはイメージがどんどん膨らみ順調に進みますが、なかなかアイデアが出ないときには何かの手がかりを見つけ出すためにスケッチブックに思いつくままに様々なラインを描き、アモルフな状態のイメージを徐々に固めていくことになります。
気になる部分が見えてきた場合、プランの練り直しや場合によっては最初からやり直しということも少なくありません。
依頼主との打ち合わせを繰り返しながらデザインの検討を重ねて行きます。このような作業の繰り返しの後、依頼主の承認を得て基本設計の終了になります。
この期間はおおよそ早くて2ヶ月、かかれば4ヶ月くらいはあっという間です。
基本設計の段階が終了したら見積もりと工事ができる図面の作成に入ります。ここからが実施設計ということになります。
実施設計は基本設計をベースに進めますが、より詳細な部分のデザインや構造上の検討を同時進行の形でしますので、この期間は規模にもよりますが、約40坪程度の住宅でおおよそ1.5ヶ月程度かかります。
一つの住宅が具体的に図面として出来上がるまでの時間は、ベストのプランを考え出すための時間です。そのために繰り返し繰り返しプランを検討しています。
設計という行為はアイデア勝負みたいに思われがちですが、それだけでは建築は成り立ちません。
アイデアを実現するための技術的な裏づけの検討が重要です。アイデアだけ出して建築的な納まりは現場任せという考えでは設計事務所が建築を造ることのイニシアチブを握ることは出来ませんし、建築の質にも影響があります。
ほとんどの依頼主にとって一生に一度の大事業です。
その実現のために夢も大金も任された建築設計のプロとして、与条件の中でどれだけの解答が出せるものなのかを様々な方面から検討することは当然のことですし、そのことがまさに専業の設計者の社会的な義務だと思いますし、時間もかかります。
何十年も快適に住むための検討する時間ですのでご理解いただけるものと思います。
建築の良否はかけた時間に正比例します。
ハウスメーカーや工務店における設計施工と称する業務において、図面まで含めて設計が1ヶ月程度(現在はほとんどが既製のプランの組み合わせなのでしょうか)で作り出されるということは住宅の密度の低さが分かります。
またこれだけの時間もエネルギーを割く設計という業務が無料であるはずがなく、そのコストは施工費に刷り込まれています。
実施設計の終了後に監理業務に入ります。
その最初の業務として施工会社の数社から見積もりを出してもらい、工事項目の内容・数量・金額などの様々な内容のチェックを行います。
金額の高低の中身の検討は非常に大切です。
安ければ良いという考えではなく、安かろう悪かろうでは結果的に建築主にとって将来的に多大な出費につながりますので注意が必要ですし、そのために監理者が書類の査定を行っています。
このようなことも設計施工の場合では建築主の立場で検査する人がいませんので、施工サイドの思いのままになると思っても過言ではありません。
金額を合わせさえすれば良いというものではありません。
設計事務所は、工事契約の立会いや工事契約書に建築主にとって不利な条項が書かれてないかどうかのチェックなど、絶えず建築主の立場になり建築主を守るための業務が続きます。
工事が始まれば設計図どおりに工事が行われているかどうかの検査を行い、不都合なヶ所や部材があれば当然取換えややり直しを指示します。
建築は人の手で作られますので現場での人間関係は大切ですが、それと仕事の厳しさは厳密に分ける必要があります。
厳しくすればするほど監理者は現場では嫌われ者です。
しかし、依頼主に質のいい建築を提出するために厳しくするがゆえに嫌われるのであるのならば、むしろ本望でもあります。
このように設計事務所は設計から監理まで依頼主の立場になり、または依頼主を守るための存在であるということをご理解いただけたと思います。
設計者はたとえれば芝居の脚本家になるのでしょうか。そして現場で作業する職人は役者でしょう。
どうしても一般的には役者のほうに目が向きがちですが、その芝居(建築)の良し悪しは脚本の出来栄えが大きなウエイトを占めると思います。もちろん役者(職人)のレベルも高くないと困ります。
いくら脚本が良くても役者が大根じゃ芝居が目も当てられないことは、ドラマを見ててもよく分かりますものね。